MATERIAL|北浦鋼鈑株式会社

We're Fine! 手応え、自信あり。

FACTORY|全てオリジナルスペック。最新鋭機器がサポートしています。

JIS G 3312(1994)塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯


J I S (1970、79、87)
J I S (1968) 制定



(1) 適用範囲
この規格は、JIS G 3302の冷間圧延原板を用いた溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
(以下、塗装原板という。)に、耐久性のある合成樹脂塗料を両面又は片面に均一に塗装、
焼き付けた塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯(以下、板及びコイルという。)
について規定する。この場合、板は平板のほかJIS G 3316の形状及び寸法の波板を含む。

参考 この規格の引用規格を、次に示す。
JIS G 0303 鋼材の検査通則
JIS G 3302 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JIS G 3316 鋼板製波板の形状及び寸法
JIS R 6252 研摩紙
JIS S 6006 鉛筆及び色鉛筆
JIS Z 2371 塩水噴霧試験方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8703 試験場所の標準状態
JIS Z 9117 保安用反射シート及びテープ



(2) 種類及び記号
2.1 塗膜の耐久性の種類及び記号
塗膜の耐久性の種類は3種類とし、その記号は表1による。

表1 塗膜の耐久性の種類及び記号
種類 記号 耐久性
1類 1 主に1コートのもので、耐久性は、4.による。
2類 2 主に2コートのもので、耐久性は、4.による。
3類 3 主に1コート以上のもので、耐久性は、4.による。
備考 1. 表面及び裏面の塗膜の耐久性の種類は、それぞれの面の
耐久性の種類の記号を組み合わせて2けたの数字で表す。
3 2
裏面 2類
表面 3類

3 3
裏面 3類
表面 3類
2. 両面塗装で表面だけ品質を保証する場合は、
非保証面は、0で表す。
2 0
裏面 非保証
表面 2類
3. ここで保証とは、4.、5.及び11.に適合することをいう。

2.2 用途による種類
板及びコイルの種類は、8種類とし、その記号は表2による。
参考 種類を表す記号の例
一般用2類塗装溶融亜鉛めっき鋼板、片面保証 CGCC-20
一般用を用いた屋根用2類塗装溶融亜鉛めっき鋼板、両面保証 CGCCR-22
構造用3類塗装亜鉛めっき鋼板(裏面2類)、両面保証 CGC400-32
一般用を用いた屋根用2類塗装溶融亜鉛めっき鋼板製波板、片面保証 CGCCR-20 W2



(3) 表面保護処理
板及びコイルに表面保護処理を行う場合の種類及び記号は、表3による。



(4) 塗膜の耐久性
板及びコイルは、表4に示す耐久試験を行う。
塩水噴霧試験は12.1.1及び12.3によって行い、表4に示す時間、連続試験を行った後、
試験片に異常を認めてはならない。ただし、試験片に発生するかすかな膨れ及び
さびはあっても差し支えない。
参考 板及びコイルのうち耐久性の種類が3類のものは12.1.2及び
12.3によってデユーサイクル式促進耐候試験を行った場合、
表4に示す試験時間で通常、著しい変退色及び白亜化を生じない程度のものである。

表2 種類及び記号
単位mm
種類の記号 表示厚さ 適用 塗装原板の種類の記号
CGCC 0.25以上1.6以下 一般用 SGCC
CGCH 0.11以上1.0以下 一般硬質用 SGCH
CGCD1 0.40以上1.6以下 絞り用 SGCD1
CGC340 0.25以上1.6以下 構造用 SGC340
CGC400 0.25以上1.6以下 SGC400
CGC440 0.25以上1.6以下 SGC440
CGC490 0.25以上1.6以下 SGC490
CGC570 0.25以上1.6以下 SGC570
備考 1. 表2以外の表示厚さを受渡当事者間で協定することができる。
2. 塗装原板のめっきの種類及び付着量は、JIS G 3302による。
3. 屋根用及び建築外板用に用いる場合は、表2の種類の記号の末尾に、
屋根用はR、建築外板用はAを付ける。
この場合の表示厚さ及びめっき付着量は、
JIS G 3302附属書1(屋根用及び
建築外板用の板及びコイルの
表示厚さ及びめっきの付着量表示記号)による。
4. JIS G 3316によって波板に加工した場合は、
表2の種類の記号に更に
W及び波板の形状記号を付ける。
この場合の表示厚さ及びめっきの
付着量は、JIS G 3302
附属書2
(波板の表示厚さ、めっきの付着量表示記号及び
標準寸法)による。
5. 波板用には表2の種類のうち、
一般用、一般硬質用及び構造用を使用する。
6. 屋根用及び建築外板用には、
塗膜の耐久性の種類の
2類以上のものを適用する。
7. 屋根用で片面保証の場合、
2類については裏面をベージュ色とする。

表3 表面保護処理の種類及び記号
表面保護処理の種類 記号
保護フィルム P
ワックス T

表4 耐久試験
耐久性の種類 耐久試験
塩水噴霧試験時間 デユーサイクル式促進耐候試験時間(参考値)
1類 200時間 -
2類 500時間 -
3類 2000時間 1500時間
備考 1. 屋根用で片面保証の場合の裏面の塩水噴霧試験時間は、
150時間とする。
2. 塗膜の耐久性の種類が3類の場合、塗装原板には、
めっきの付着量がZ27以上のものを適用する。



(5) 塗膜の物理的性質
板及びコイルは、表5の丸印の項目について、12.2及び12.3によって試験を行った
後、目視によって調べ、表5による。

表5 物理的性質
項目 一般硬質用
(CGCH)
構造用
(CGC570)
一般用
(CGCC)
絞り用
(CGCD1)
構造用(CGC340、
CGC400、
CGC440、CGC490)
物理的性質 試験方法の項目番号
曲げ密着性 - 試験片の幅の両端から
それぞれ7mm以上
離れたところの
外側表面にはく離を生じては
ならない。
12.2.2(曲げ試験)
塗膜硬度 塗膜に引っかききずを
生じてはならない。
12.2.3(鉛筆硬度試験)
耐衝撃性 はく離を
生じてはならない。
12.2.4(衝撃試験)
密着性 試験部に異常を
生じてはならない。
12.2.5(碁盤目試験)
備考 1. 曲げ密着性は、非合金化めっきを行った塗装原板を用いる場合に適用し、
合金化めっきを行った塗装原板を用いる場合には、参考試験とする。
2. 屋根用、建築外板用及び波板用に用いる場合の試験項目は、表5に準じる。